2011年4月26日火曜日

USガソリン価格

 EIAから4月25日分が発表された。全グレードのコンベンショナルタイプ販売地域では3.867ドル/ガロン、リフォーミュレーテッド(RFG)販売地域は4.064ドル/ガロンと先週から4ドル超え。
 ちなみにRFG地域は面積こそ少ないが人口密集地である。
 「1ガロン4ドル超えで消費失速の法則」がどの程度成り立っているかだが、住友信託調査月報5月号によると、所得上位層に対するガソリン価格値上がりの影響は短期間ならさほど大きくないのでは、という見立てだ(12ページ参照)。所得階層第5分位と第4分位の消費シェア合計で61.7%占めるわけだが、その燃料費支出割合は低いというのが根拠となっている。しかしガソリン価格値上がりのニュースが増えているし、消費センチメントに悪影響を与えることは確実だろう。

 ガソリン価格は高いが石油精製会社が特別儲けているわけでも、米国内でガソリン需給が逼迫しているわけでもないようだ。NY無鉛ガソリンが3.3ドル/ガロンくらいなので、138.6ドル/bbl。これから原油価格を引いてクラックスプレッドを求めるわけだが、WTIは現在「世界の軽質原油のベンチマーク」どころか「北米軽質原油のベンチマーク」ですらなく、Cushing原油相場的な状況なのでこの値段は使えない。実際ガルフで軽質原油を入手しようとすると120ドル/bbl以上のブレント原油に近い値段が必要だ。内陸部の製油所はこの値段で買ってパイプラインの輸送費1-2ドル/bbl払って輸送し石油製品を製造している。Cushingの原油在庫は?というと、あれは当分実需に流れないと推測される。いまは在庫を使って手堅く稼げるから。仮にブレント原油の値段123ドル/bblで計算すると、クラックは15.6ドル/bbl。ガソリンのクラックはおおよそ12ドルくらいが平均なのでそう儲けているわけではない。CFTCも相場操縦を行っていると認定しているわけでもなく、アメリカ政府としたらお手上げだろう。インフレ期待とかドルが安いとか中東、北アフリカ西アフリカ情勢不安とか色々材料があり、投資投機資金が買うので原油が上がるからガソリンも高いということだ。
 それでは原油が値下がりする可能性だが、弱気する季節ではないが、ブレント先物の先物カーブが逆ざや(期先が安い)に変わっているのに注目したい。世界的に原油需給が逼迫していない下で逆ざやは先安観ということだ。鞘の変化は相場の転換点になることがある。既にピークが過ぎたのか過ぎつつあるのか、秋口までのいつかにつけるのかわからないが、いまから強気は要注意だろう。資源国通貨も同様。大手投資銀行の値下がり予想やFEDの商品高は一時的予想もそれなりに妥当に思える。