2011年3月15日火曜日

電力市場の自由化

北欧から考えるスマートグリッド~再生可能エネルギーと電力市場自由化(富士通総研)


 このレポートを読んだ時「主張はもっともだけど、これを実現するだけの政治力はないだろうな」と思ったものだ。

・スマートグリッドの前提には電力市場の自由化がある。再生可能エネルギーが普及している北欧では1990年代から自由化が進んでいる。
・電力の逆潮流への系統安定化対策として、家庭などの需要者をスマートメーターによって能動化する必要がある。スマートグリッドは手段である。
・日本では「中央管理・閉鎖系」の電力システムが高い水準で確立されており、スマートグリッド導入のインセンティブがない。
・しかし日本でも再生可能エネルギー導入の動機はあり、家庭用太陽光発電対策に特化した独自の「日本型」スマートグリッドを追求する動きもある。これは逆潮流対策として家庭に蓄電池を設置して、可能なかぎり電力を自給自足してもらおうというものだ。この技術はガラパゴス化の懸念がある。ガラパゴス化すると経産省が目論んでいるような製品、技術の輸出は望めない。
・グローバル標準に沿った、電力市場自由化を前提としたスマートグリッドを推進すべき。

という主張だ。
 ところで日本政府は地球温暖化対策として、再生可能エネルギー大量導入ではなく、火力発電比率を急速に減らし原子力発電比率の増加を行おうとしている。しかし今回の重大事故により、原発の新設などもはや無理であろう。経産省+地域独占電力事業者はこの期に及んでも反対するだろうが、電力市場自由化+再生可能エネルギー導入を推進する良いチャンスなのではないか。
 ただし電力中央研究所のペーパーなどを読むと、彼らは再生可能エネルギーの中でも地熱発電については比較的肯定的なので、地熱発電所建設を推進するために国立公園内での開発ができるよう法改正を行うという方向も考えられるが。